私たち仙台学生バイトユニオン（ブラックバイトユニオンの仙台学生支部）は、個別指導塾を経営するS社に対して、未払い賃金問題で団体交渉を行ってきました。その件が円満解決したので、報告します。
〇S社で起きていた未払い賃金問題
加入した Xさんは仙台市内の大学に通う学生です。Xさんは、アルバイトとしてS社の講師を務めていました。Xさんには、授業をした時間だけに支払われる「コマ給」とその他の一定の業務を行なった時に当てられる「業務給」が支払われていました。会社からは授業開始20分前に出勤するように求められていましたが、授業前の準備時間と、授業が終わった後の生徒の見送りや清掃の時間にはこの「業務給」がつけられることはほとんどありませんでした。それにより、日常的に数十分の未払い賃金が発生していたのです。
そこでXさんは、退職後に、未払い賃金を支払ってもらうべく、ユニオンで交渉したのです。
〇交渉した結果、円満解決できました
2020年10月より交渉を開始し、数回の団体交渉と抗議宣伝を行い、権利の実現を求めました。その結果、会社は労務管理の不備を認め、未払い賃金について支払うと回答し、円満解決をすることができました。交渉開始より3か月程度で、無事に解決することができました。会社は、もうこのような問題を起こさないようにしてほしいと思います。
〇当事者のコメント
今回、私の事案は円満な解決に至ることができました。
ユニオンを知ったきっかけは大学で行われていた労働相談で、相談させていただいた弁護士の先生から「ユニオンで闘うことも選択肢のひとつだ」と教えていただいたことです。
その後、どのようにして闘っていくのかを考えたり、実際に団体交渉に出向いたりなど、ユニオンの皆さんによる様々なご協力があって、今回の解決に至りました。まずもって、この点について御礼申し上げます。
特に、スタート時点から支援をしてくれた同年代の組合員とは、一緒に労働基準監督署へ出向いたり、またある時は食事をしながらたわいもない話をしたりなど、かけがいのない経験も共有できました。
私の事案は比較的短期間で円満な解決へ至ることができましたが、ユニオンには会社と長期間闘い続けていらっしゃる方がいます。また昨今では、コロナの影響もあり、企業と比べて弱い立場にある労働者、特に学生アルバイトが不当な扱いを受けるケースが増えています。今後は、私がユニオンから受けた恩返しのため、そして、不当な扱いを受け続けている彼ら労働者を一刻も早く助け出すために、ユニオンで活動していきます。
会社との関係で少しでも疑問を感じていらっしゃる方は、いつでもユニオンへ相談にいらしてください。我々ユニオンは、あなたの味方です!
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