パワハラ問題について会社に謝罪をさせた一方、本人への不当な評価については譲らず

活動報告

私たち仙台けやきユニオンは、官公庁の食堂を委託するA社で起きた不当な賃下げ、パワハラ問題などについて会社に改善を求めています。この間、2回の団体交渉があり、一部改善を勝ち取った内容や会社の不十分な対応についてご報告します

過去記事はこちら「全く同じ仕事なのに雇用形態が変わると賃金が下がった!定年後再雇用された官公庁の食堂で働く料理長が不当な賃金引下げに抗議の声をあげました。

 

〇これまでのパワーハラスメントについて謝罪

組合員のJさんは、会社より以下の被害を受けていました。

・インフルエンザにかかったが、人がいないからと出社を強制された。部長よりの指示であり、社長もJ氏が出社しているのを確認していたが「インフルエンザだってはやくなおさないとな」と言われた。

・母の通夜があったが、人がいないから仕事に出るように言われ、休ませてくれなかった。また、妹の通夜の際も、休ませてくれなかった。

・病気の検査のために休みを申し入れたあと、理由もわからずに正社員から時給制のパート社員へ労働条件が変更されそうになった

 

これらについて団体交渉にて話し合いを行い、会社に不当性を訴えた結果、部長らがJさんに謝罪しました。とても大きな成果でした。今後も会社内でパワハラ問題が起きないよう、改善を求めていきたいと思います。

 

〇入社以降、一切昇給がない理由が不可解

Jさんは、入社して以降、一切昇給がなく、賞与ももらえませんでした。その理由を会社はJさんの評価が低いため、としています。その評価が低かった理由としては主に、①Jさんのせいでパート職員の定着が悪かったこと、②2015年度の売り上げを筆頭に利益の実績を出せていないこと、だと主張しました。しかし、それの理由のどちらも、Jさんの責任が問われるような内容かが疑われます。

①についていえば、J氏が勤務し始めて以降、ずっと一緒にやってきたパート職員がおり、それは短くて4年、長くて11年と一緒にやってきています。どんなパート職員ともそりが合わないわけではありません。そして、特に会社が定着率が悪かったと指摘している時期に関していえば、60代の人の応募が続いた結果、厳しい仕事に耐えられなかったからやめていった可能性が高い状況でした。そもそも、J氏は本部に対し、今の職場環境は業務がきつく、慣れていない人は大変だから、60代以上などの人は厳しいと伝えていました。しかしその要望は聞き入れられず、60代以上の人ばかり、本部経由で面接に回されてきていたのです。しかも、J氏の職場に来た人は、もともとは別の事業所に応募した人が多かったのですが、会社側からの勧めでJさんがいる、過酷な職場に回されてきていました。就職希望者は、会社本部を経由して現場のJ氏に回されており、その場でJ氏が断る権限はありません。現場としては、人手が足りないから受け入れざるを得ませんでしたが、その結果やはり長続きはしなかったのです。また、J氏の高圧的な発言などでやめた人がいるという会社の指摘がありましたが、こちらにしても、この人の勤務態度にも問題があり、J氏は何度も本部に相談していました。それについて、本部側では十分な対応をしてくれませんでした。そのような中で起きた問題は、J氏のみの責任ではないと思います。言葉遣いが悪かった面などはJ氏本人にも改善すべき点があるかもしれませんが、一面的にJ氏側のみの責任に終始し、評価を下げているのは納得できません。

②についてですが、2015年度の件で言うと、年単位で見るとこの年は黒字でした。赤字の月が多かったことは事実ですが、きちんと挽回し、会社側に大きなマイナスを与えていません。また、その他の年をみても、1年を通して赤字で終わった年はほとんどありませんでした。

以上のように、会社が言うJ氏の低い評価の理由は理由にならないと思います。これについて交渉の場で指摘したところ、「売り上げについては店長が見れない数字を含めれば赤字の年もある」などと本人が初めて知る情報がでてきたり、「その他の事情もあり、先に指摘したのは一部だ」などと言い逃れをしてきました。このような会社の態度からは、J氏の評価を低い状態にすることを前提とした、後付けの理由ではないかという疑問もでてきます。このような会社の説明では納得できず、組合は引き続き真実を追求し、改善を求めていきたいと思います。

 

〇未払い賃金、不当な賃下げについては議論継続中。前向きな回答もあり

会社は、未払い賃金については、支払うべきところは払うといっており、会社側としての計算をしているということでした。請求内容に誠実に答えていただきたいと思います。

また、不当な賃下げについても、店長業務は実際に代わっていないのではないか、また変わっていてもここまで下がるのはおかしいのではないか、などと議論が続いており、まだ決着はついていません。引き続き、交渉を継続していきます。

 

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