前回のブログでもお知らせした通り、東北互光株式会社は組合員Xさんを昨年１０月に職場復帰させて以降、５カ月以上が経過した現在まで、ほとんど実質的な業務を与えないという不当な対応を続けています。この結果、Xさんは1日8時間の労働時間のうち何もすることが無い時間が7時間を超える日が大半となり、著しい精神的な被害を受けています。
ユニオンはこれを問題視し、復帰後すぐから協議を含む再三の交渉を続けてきましたが、業務の質・量ともに根本的な解決に繋がっておらず、会社側に改善の意思は感じられません。
詳細は以下のブログ記事をお読みください。
【東北互光に新たな労働問題が発生】作業時間1日たった5分の日も！組合員に対する過小な業務配分は違法です！
Xさんと同じ部署の同僚は毎日８時間忙しく働いています。しかし、Xさんに対しては上記のように業務配分が過小となっています。例えば、Xさんと同僚で仕事を分け合いそれぞれ１日５時間程度の労働時間となるよう調整する、などワークシェアリングによって不均衡な状況を改善する方法などもあるはずですが、そうした抜本的な調整や提案は会社から一切なされていません。使用者は同じ職場の同僚間で極端な業務量や負担の軽重が生じないように、同僚同士で仕事を分担・共有し、負担軽減を図るべきですが、東北互光はそれを怠っています。
このような、現在の東北互光の対応は全く合理性を欠いています。こうした状況をユニオンからの再三の改善申し入れを経ても維持し、Xさんだけに著しく過小な業務しか与えないのであれば、会社の一連の対応はXさんが労働組合で活動していることを理由とする不利益取扱いであると考えざるを得ない状況です。
約束した業務改善案も守られていない現状
この間、ユニオンの交渉によって会社は新たにXさんへ業務を割り振りましたが、現時点でXさんの業務時間は、新たに割り振られた業務を入れたとしても１日１時間未満で終了する状況に変化がありません。そればかりか、会社がXさんに新たに割り振ると回答した業務さえも、約束から３ヶ月以上が経過した現在も、未だ引き継ぎがなされていない、あるいは実際の業務の指示を受けていないものがあります。具体的には以下の①と②の業務です。
①「売上、売掛金管理（顧客先への請求書・付属書類送付）」…会社が提示していた業務引き継ぎ見通しは12月中旬
この業務は、2023年12月13日に一度だけ職場でXさんに遂行するよう指示がなされましたが、それ以降はXさんに送付すべき請求書が渡されておらず、業務を遂行できない状況にあります。東北互光において、毎月請求書の発送業務は複数回発生しているはずであり、客観的に見て会社は業務を与えることができるのに与えていない状況です。
②「材料・仕入品資材管理（資材在庫管理、担当者・現場からの資材受注、払出し、払出資材の予算・実績）」…会社が提示していた業務引き継ぎ見通しは11月中～12月中
Xさんは今まで同業務について職場で遂行の指示を受けたり、具体的な引き継ぎを受けたことが一度もありません。
①②の業務について、会社自身が提示した引き継ぎ見通しの時期を3ヶ月以上経過しているにもかかわらず、なぜ引き継ぎが遅れているかについて、Xさんや組合に対して一切の説明がなされていませんでした。これは、労働組合との交渉に対して誠実に応諾する義務を定めた労働組合法に違反しています。交渉の中で約束した事項を理由なく守らない行為は、労働組合法の定める不当労働行為に該当すると考えられます。また、以前から訴えている通り、Xさんが著しく過小な業務しか割り振られていないことも不当労働行為であると私達は認識しています。
Xさんが休みがちだから引き継ぎできない？
なお、３月２２日に上記①と②について引き継ぎが行われていない理由を会社に文書で問いただしたところ、会社は①についてはXさんが体調不良で休みがちで業務を更に依頼することに躊躇せざるを得ないこと、②については新しい発注先を探しているため実際に業務が生じていないことを理由として回答しました。しかしながら、①の業務は封筒に書類を入れて糊付けする（発送前の封入作業のみ）という内容でありXさんの体調を理由とすることは不適当です。また、本人が休みがちだから引き継ぎができないという会社の主張は、３月はともかく、２月まではXさんは月に２回程度の病欠があるだけです。一日一時間未満しか業務がない日が大半であることを考えても、２月までに引き継ぎを行うことができなかったとは全く考えられません。Xさんの体調不良が理由で業務を引き継ぎできないという会社の説明は、全く筋が通りません。
そもそもXさんに当初割り振られた業務の量と質自体があまりに過小すぎること、長期間改善を求めているにもかかわらずほとんど改善がなされないことがXさんのストレスの源です。実際出勤簿の記録を見ると、昨年１０月の復帰当初はXさんは仕事を病欠したことがありませんでした。改善を求めても進展が見られない状況が続き、昨年末から今月にかけて徐々に体調が悪化しており、病欠や遅刻をする日が増えていることが明瞭にわかります。東北互光がXさんの体調を慮るのであれば、むしろ早く引き継ぎを行う責任があります。
②については実際に業務が生じていないのであれば、引き継ぎがなされなかった事自体は納得できます。しかしながら、組合に対する文書で引き継ぎを約束しておきながら、３月22日に組合が文書で現状を問いただすまでその情報を本人及び組合に知らせていなかったことはやはり不誠実であり、組合との約束を軽視していると考えざるを得ません。
このような不誠実な対応を続けられるようでは、残念ながら、正常な労使交渉は決裂した状態であるとみなすほかありません。組合の求めるXさんの業務の量と質の改善が達成されるまで、当組合は、抗議を継続していきます。
応援よろしくお願いいたします。
※事案の詳細については、過去の記事をご覧ください。
病気で1カ月休職を申し出たのに３週間後には解雇された！ビルメン管理の東北互光株式会社に団体交渉を申し入れました！
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